2011年8月25日木曜日

読書(222)★★★ いま里山が必要な理由 田中淳夫著

【今日の出来事】
  本日2冊目のご紹介は、里山の本。

【本の紹介】
  (222)  いま里山が必要な理由 田中淳夫著 洋泉社
いま里山が必要な理由いま里山が必要な理由
田中 淳夫

洋泉社 2011-01-08
売り上げランキング : 198586

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 【本の構成】
  はじめに 新しい里山を探して
  旧版・はじめに 「里山」からのメッセージ

  第一章 「里山の自然」はどこにある?  
  第二章 「里山の危機」の正体  
  第三章 里山を取り巻く”自然界の掟”  
  第四章 人が里山にできること  
  【増補】 里山は日々進化する

  旧版・あとがき 日本最古の里山で考えたこと
  あとがき     巨大な奥行きのある世界
  参考文献

  という構成となっている。

 【キーワード】
  里山とは?
  里山が必要な理由。
   

 【くまの感想】
  里山とは、意外と新しい言葉であることを本書は最初に教えてくれている。
  そこには、里山自身そして、それを構築するシステムが重要なのだ。
  その利点、システムを作るにはどうしたらいいか?がよくわかった。

  ■引用メモ■
  「里山」という言葉は、最近では誰でも知っている。しかしこの言葉は、
  世間に広がってからまだそんなに時を経ていない。そもそも「里山」
  という言葉自体が、最近になって広がったものなのである。信じられ
  なければ、国語辞典でも漢和辞典でも引いてみるとよい。「さとやま」
  という項目は、ほとんどの辞書にのっていないはずだ。
  
  → 興味深い。
   
  ■引用メモ■
   もし人が里山に手を加えなかったら、どんどん自然は遷移して
   現在の姿とは変わってしまう。するとそこに棲む生物も変わって
   しまう。もしかしたら絶滅する種もあるかもしれない。もし多様性
   豊かな自然を好ましい、残したいと感じるのなら、遷移を一定
   期間ごとに後戻りさせないといけないことになる。

   → この事実を把握する必要がある。自然が弱くなっているの
     だろうか?

  ■引用メモ■
   現在の里山を現状のまま維持することは、ほとんど不可能で
   ある、という前提に立たねばならない。人手の入らない雑木
   林の大半は、昼なお暗い森に移行するだろう。棚田も徐々に
   減少し、森や竹林へと変わっていくだろう。そうなれば、
   消えていく文化も少なくない。「里山の危機」は、はっきりと
   「里山文化の消失」につながっている。

   → これは少し悲しい。維持する力がないということなのだ。
    しかし、これは人間のエゴなのかもしれない。

  ■引用メモ■
   ここで改めて里山を捉え直してみよう。
   本書では、「里山とはシステムである」と定義した。
   一定の自然環境や人間の活動をクローズアップして
   「これが里山だ」というのではなく、さまざまな自然と
   人間の行為の関係性こそが里山ではないか、と考えたので
   ある。

   → これは興味深い考え方だ。まさにシステムとして捉える
    ことが重要なのだ。
 
 出会えた本に感謝。 いつも閲覧いただき、ありがと!感謝!

0 件のコメント: