2009年12月5日土曜日

読書(10) ☆☆☆ -¥740-

【今日の出来事】
 本日2冊目のご紹介。ジャガイモ君の話。
 やったー。今月はもう目標の10冊達成。うれしいな。

【本の紹介】
 (10) ジャガイモのきた道 文明・飢饉・戦争 山本紀夫著 岩波新書
   


 【本の構成】
  はじめに   ジャガイモと人間の壮大なドラマを追って
  第1章    ジャガイモの誕生   野生種から栽培種へ
  第2章    山岳文明を生んだジャガイモ  インカ帝国の農耕文化
  第3章    「悪魔の植物」、ヨーロッパへ  飢饉と戦争
  第4章    ヒマラヤの「ジャガイモ革命」  雲の上の畑で
  第5章    日本人とジャガイモ       北国の保存技術
  第6章    伝統と近代化のはざまで    インカの末裔たちとジャガイモ
  終章     偏見をのりこえて
  あとがき
  参考文献

  という構成でなっている。

 
 【印象に残ったところ】
  おなじみのジャガイモ。日本で登場したのは割りと新しいので驚きました。
  江戸時代の後期には文献に誕生しているようだ。

  アンデス高地生まれのジャガイモ君。そして世界的に広まって、メジャーになっていく姿を知ることができます。
  ジャガイモって、どちらかというと例えは、イモ、田舎くさいとかいうイメージがどうしてもあるけれど
  大切な食糧。今後、重要な食料となり続けていくことでしょう。

  野生のジャガイモ君。これなかなか食べるまでには遠い道のりがあったと推定される。
  すなわち、ジャガイモ君自信が身を守るために、多量の有毒成分を含んでいるからだ。
  ソラニンやチャコニンなどの有毒物質。
 
  そして人は、毒抜き技術を身につけていく。これってすごい。普通なら、食べて毒があって死んだら
  あきらめるのに。おそらくそれほど魅力があり、気候にも耐えうる食べ物だったからこそであろう。

  今では、肉じゃがやコロッケ、そしてカレーライスでお馴染みのジャガイモ君。
  歴史的には、故郷のアンデスを旅立って、偏見にまみれた歴史の連続。苦労しているのである。
  その偏見を打ち砕いたのは、著者曰く、たびかさなる飢饉や戦争があったからだという。

  何気にあるジャガイモ君だけど、大切にしないとね。

  図書館で出会った一冊!ありがと!


  毒抜き
  ・ 野天にジャガイモを広める。(決してとなりのジャガイモ君とは接しないように・・・)
  ・ 数日間放置         (空気とたっぷり触れ合う)
  ・ 夜間は凍結、日中は解凍を繰り返す。@中央アンデス高地だから故にできる。
  ・ ジャガイモ君は水ぶくれ状態となる。
  ・ これらのジャガイモ君たちを山づみとして、これを足で踏みつける。
    そうすると水分が出ていく。なんとその水温かいのだそうだ。
  ・ さらに野天にさらされ数日間放置される
  ・ そして乾燥後のジャガイモ君は毒もすっかりなくなっているという。

  そのジャガイモ:::「チューニョ」君という名前のようだ。かわいい。
 
  なんとすごいではないか。ここまでして食べてやろうとする人間の信念。すばらしい。
  偶然でも何でもない。 

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