2011年7月26日火曜日

読書(196)★★★ なぜうつ病の人が増えたのか 冨高 辰一郎著

【今日の出来事】
  みなさん。こんにちは。今日はお客様トラブルがあり、急きょ
  急ぎ中国(深圳)に向かうこととなりました。成田空港ラウンジから
  書いてます。しばし旅を楽しみます。
 
『今日の(よかった)from 陽転思考』
  ■ 夏真っ盛りだけど、今日は涼しくて「よかった」

【本の紹介】


  (196)  なぜうつ病の人が増えたのか 冨高 辰一郎著 幻冬舎ルネッサンス新書
なぜうつ病の人が増えたのか (幻冬舎ルネッサンス新書)なぜうつ病の人が増えたのか (幻冬舎ルネッサンス新書)
冨高 辰一郎

幻冬舎ルネッサンス 2010-08-25
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 【本の構成】
  はじめに
  第一章  うつ病患者が増えている
     1 うつ病診療の変化
     2 うつ病の増加に悩む職場
     3 抗うつ薬市場の拡大

  第二章  なぜ1999年からうつ病患者が増えたのか
     1 ストレス仮説と1999年
     2 他の先進国はどうだったのか
     3 SSRI導入の日本

  第三章 なぜ「SSRI現象」は起きるのか
     1 SSRIと薬価
     2 うつ病と受診率
     3 製薬会社が行う病気の啓発運動
     4 SSRIの歴史
     5 うつ病の啓発活動の実際
     6 精神科バブル
     7 国や学会が予期できなかったこと
     8 病気の啓発活動の時代

  第四章  「SSRI現象」によるうつ病診療への影響
     1  受診率の向上と患者層の変化
     2  啓発活動はうつ病を増やす?
     3  日本のうつ病の状況
     4  うつを病気と認識するメリット、デメリット
     5  認知療法と自己治癒力
     
  第五章   抗うつ薬の有効性について
     1  アイスランドの憂うつ
     2  抗うつ薬と偽薬の差はどれだけあるか
     3  軽症うつ病には抗うつ薬は効果がない?
     4  再発予防や中等度以上のうつ病には抗うつ薬が有効
     5  抗うつ薬と自殺に因果関係はあるのか
     6  SSRIVS従来の抗うつ薬

  第六章   増え続けるメンタル休職への取り組み
     1  メンタル休職者への対策
     2  復職支援とリハビリ
     3  うつ病患者の家族の方々へ

  おわりに
  新書版おわりに
  注・参考文献

  という構成となっている。

 【キーワード】
  うつ病 

 【くまの感想】
  この本の話題は、意外と見かけることが多い。香山リカさんの著書も沢山出ている。
  
  うつ病

  私の職場でも、仕事が多忙となり、追い詰められた状況となり、普段の生活
  ができなくなってしまう人を見かけることが多い。

  今は、不自然ではない。

  そして、重要なのは、周り・上司が的確に気付き、ケアをするということ。

  会社でもそのような教育・アナウンスが行われている。

  本書では、なぜうつ病の人が急に増え始めたという疑問から始まり、その分析
  がなされていることは興味深い。

  アジアの人よりも、欧米の人たちの方がなりやすいという統計もあるようだが、
  本書でもかかれているとおり、国民性や文化、医療体制の影響が大きいという
  ことに納得。

  ■引用メモ■
   最近は、「現代うつ病」「非定型うつ病」「新型うつ病」「会社だけでのうつ病」
   「自己愛型うつ病」といったネーミングの下に、論考されるようになった。

   ⇒ さらに細分化されているところが興味深い。

  ■引用メモ■
   従来のうつの考え方は、下記のようにまとめられる。
   1 うつは心の悩みである。
   2 心の悩みは気持ちの整理が進むにつれ回復する。
   3 ひどくならなければ、精神科受診は必要ない。

   一方、最近日本社会に浸透しつつあるうつ病の考え方は、
   次のようにまとめられる。
   1 うつは病気である。
   2 病気には治療が必要である。
   3 したがって早期受診が必要である。

   ⇒ これは一般人の私でも聞くようになった。
     この変化は興味深い。

  ■引用メモ■
   なぜ私が本書を書こうと思ったかと言えば、非常にシンプル
   である。自分が感じた驚きを世間に伝えたかったからである。
    なぜ近年急激にうつ病はこんなに増えたのだろう。どうして
   メンタル休職者が増えているのだろう。

  ⇒ 最後に著者が述べたところのコメントである。素朴な疑問
    大事だ。


 出会えた本に感謝。 いつも閲覧いただき、ありがと!感謝!

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