2010年3月3日水曜日

読書(73) ☆☆☆ 落語家はなぜ噺を忘れないのか 柳家花緑著

【今日の出来事】
 本日二冊目のご紹介は、落語家 柳家花緑さんの著書から。

【本の紹介】
 (73) 落語家はなぜ噺を忘れないのか 柳家花緑著 角川SSC新書
    


 【本の構成】
  はじめに
  第一章  落語家はなぜ噺を忘れないのか
  第二章  いかにして噺に命を吹き込むか
  第三章  落語家にとっての噺の種類
  第四章  自分のネタを作る 『笠碁』への挑戦
  第五章  伝承芸としての落語
  巻末    柳家花緑版『笠碁』 全文収録
  おわりに

  という構成でなっている。


 【印象に残ったところ】
  著者は、五代目柳家小さんの孫になる方。そして弟子入りしている。
  15歳から37歳までに145本のネタを覚えているという。
  なぜこんなに話を覚えられるのか?

  著者は、ネタを披露した記録を随時とっておられ、また覚える場合にも詳細にノート記載
  している。とっても豆だ。また人それぞれ覚え方も異なるという。
  
  145本のネタは次の3つに分類されるという

  ① いつでも高座にかけられるネタ              24本
  ② 二~五回さらえば高座にかけられるネタ        72本
  ③ 高座にかけたことはあるが作り直す必要があるネタ 49本

  これを把握できているのがすごい。

  落語は、ただコピーして噺を覚えればいいわけではない。自分なりに咀嚼して、自分なりの
  演出をしてこそ、本当にその噺をつけたことになる

  と著者はいう。それが江戸時代から、今も存在することは驚きだ。昨今伝言ゲームをすると
  話は大きく変わるのに・・・・

  でも実は進化をとげているのだろうか? おもしろい落語の進化。

  また印象に残った一言
  祖父の小さん師匠のお言葉だという

  武道の言葉 守・破・離 

  守:噺をコピーする時代
  破:出稽古で様々な落語家の考えや芸を取り込んでいく
  離:自分だけの芸に仕上げる

  この言葉 勝間和代さんの著書にもあったような記憶がかすかにある。

  何事にも通ずるような気がする。
 
  まだまだ奥深い落語。おもしろい研究対象です。   

 出会えた本に感謝。

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いつも閲覧いただき、ありがとうございます。感謝! 見ていただいて私は、ツイてます。

2 件のコメント:

みーやん さんのコメント...

隙間時間の活用,すごいですね。
「塵も積もれば山となる」ですね。
私も3日坊主な性格ですが,あまりこだわらず,できる時にはやるようにするつもりです。

読書のすばらしさを伝えたい。 さんのコメント...

みーやんさんへ
 継続は力なり
 ですね。
 少しを続ける力は大きいね。

 最近はスピードを要求されるけれど
 小さい継続力
 大事だと思っています。

くま