2011年12月10日土曜日

読書(302)★★★ 日本人と日本文化 司馬遼太郎・ドナルド・キーン対談


【今日の出来事】
 本日2冊目のご紹介は、司馬遼太郎さんとドナルド・キーンさんの対談。
 

【本の紹介】
  (302)  日本人と日本文化 司馬遼太郎・ドナルド・キーン対談 中公文庫
日本人と日本文化 (中公文庫)日本人と日本文化 (中公文庫)
司馬 遼太郎 ドナルド キーン Donald Keene

中央公論社  1996-08
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 【本の構成】
  はしがき  司馬遼太郎
  第一章  日本文化の誕生  
  第二章  空海と一休 宗教の普遍性について  
  第三章  金の世界・銀の世界  乱世の美学  
  第四章  日本人の戦争観  
  第五章  日本人のモラル  儒教をめぐって  
  第六章  日本にきた外国人  
  第七章  続・日本人のモラル  
  第八章  江戸の文化  
  あとがき  ドナルド・キーン
  関連略年表 人名索引

  という構成となっている。

 【キーワード】
  司馬遼太郎さん
  日本人
  日本文化
   

 【くまの感想】
  司馬遼太郎さんの作品は今も多くの人たちに読まれ愛されている。
  かならずしも、正確ではないかもしれないが、そこには愛される要素が
  込められているからであろう。

  そして、対談集にはその想いなどが語られる場面があるので、とっても
  興味深いと私は思う。

  ■引用メモ■
   そろそろ、この対談を締めくくらなければならないときになりましたが、
   私たちは一本の筋として、「日本文化とは何か」ということをこれまで
   考えてきたと思うのです。日本という国は外にたいしてあまり影響を
   与える国じゃない。つまり世界史における地理的環境というものが
   あって、日本はいろんなものが溜まっていく国だと思うのです。中国
   になくなったものが日本のなかに溜まっている。文化のなかにも、
   言語のなかにも、むろん建築のなかにも、正倉院にも溜まっている。
   それではそれが中国に押し出して行くか、思想として中国思想に
   影響を与えるべく出て行くかというと、それはありえない国のようですね。

   ⇒ ここは、日本の本質を捉えた司馬遼太郎さんらしい表現の仕方
     だと感じた。なるほど。そうなのである。今も日本の立ち位置は
     変わらないのではないだろうか?自分をわかることそれが重要
     ではないだろうか?
 

 出会えた本に感謝。 いつも閲覧いただき、ありがと!感謝!

2 件のコメント:

みーやん さんのコメント...

たしかに「腹にものを溜める」文化ですね。

「奥ゆかしさ」といって悪意のある本音は飲み込んでしまう。

そのほか、「あうん」の呼吸、とか、

白黒つけず玉虫色、だとか。。。

この国の特徴(文化)をグローバル化だといって「捨てる」のではなく、これらのよい面を引き出して、もっと上手に使えば、世界に通じると思います。

この文化をすてるなんて「MOTTAINAI!」
(^^)

みーやんより

読書のすばらしさを伝えたい。 さんのコメント...

みーやんさん
 コメントありがとー。
 日本人の私は好きなところと
 思っています。

 溜める文化

 日本らしさを出せばいい。

 by Kuma