2011年6月29日水曜日

読書(170)★★★ ニッポンの書評 豊﨑由美著

【今日の出来事】
 2冊目のご紹介は、書評の話。

【本の紹介】
  (170)  ニッポンの書評 豊﨑由美著 光文社新書
ニッポンの書評 (光文社新書)ニッポンの書評 (光文社新書)
豊崎 由美

光文社 2011-04-15
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 【本の構成】
  第1講  大八車(小説)を押すことが書評家の役目  
  第2講  粗筋紹介も立派な書評  
  第3講  書評の「読み物」としての面白さ
  第4講  書評の文字数
  第5講  日本と海外、書評の違い  
  第6講  「ネタばらし」はどこまで許されるのか 
  第7講  「ネタばらし」問題 日本篇
  第8講  書評の読み比べ その人にしか書けない書評とは
  第9講  「援用」は両刃の剣 「聖家族」評読み比べ
  第10講 プロの書評と感想文の違い
  第11講 Amazonのカスタマーレビュー
  第12講 新聞書評を採点してみる
  第13講 「1Q84」 1・2巻の書評読み比べ
  第14講 引き続き、「1Q84」の書評をめぐって
  第15講 トヨザキ流書評の書き方
  対談   ガラパゴス的ニッポンの書評  その来歴と行方
         豊﨑由美 × 大澤聡
  あとがき
  
  という構成となっている。

 【キーワード】
  書評の考えかた。 

 【くまの感想】
  まさにプロの書評家が考えていること、ケアしていること。
  私のように、勝手気ままなことは全くない。相手の気持ちに
  なり、その本の正体が明らかにならないように、書評をしていく。

  つまり、その本の入口に導くことが必要となっている。

  そういう意味では難しい職業だ。

  そして、私自身未熟であるが、書評家 ひそかな夢なのだ。

  ■引用メモ■
   批評は対象作品を読んで後に読むもので、書評は読む前に読む
   ものだということです。というのも、批評は小説の構造を精査する
   にあたって、どうしてもその作品の肝にあたる部分にも触れざるを
   えないのですが、そこは読者にとっては驚きや感動が得られる、
   つまり事前に知りたくない箇所であったりすることがしばしば。
   かたや書評は、読者の初読の興をなるべくそがないよう細心の
   注意を払って書かれるべきものと考えられています。

   → なるほど、この細心の注意というところが参考になる。

  ■引用メモ■
   わたしは「優れた粗筋紹介は、それ自体が批評になっている」
   と考える者ですから、問題は長さじゃありません。読者の
   「読みたい」という欲求をそそる内容になっているかどうか、なんです。

   ⇒ これは重要なポイントだと思う。

  客観的に書評を書くことの大事さを教えてくれた本であった。正直
  私のブログは、自分のためのもの・・・になっている。
  
  「この本読みたいな!」

  と思わせるような書評 書いてみたいものである。


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 出会えた本に感謝。 いつも閲覧いただき、ありがと!感謝!

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